オサさんのサヨナラ公演中の上京のたびごとに、入り出のウェア
軍団の集散の様子を、ホテルの20数階の部屋から出て行っては、
エレベーターホールのガラス張りベイウィンドウから見おろしてい
たというちょっとイヤな奴?

ある時、部屋に引きかえしてTVをつけると、CNNがマラケシュ映画
祭現地レポートなるものを放送していました。
リュドヴィークがオリガに別れを告げた城壁。。。おお!ここだった
のね。。。よくわからないけど、涙涙。

その城壁に囲まれた広場からレポーターは、アンソニー・ミンゲラ
が撮影中の映画について、またまた原作物であると、ミンゲラは原
作物の映画化にたずさわることが多い監督であることも伝えていま
した。
そうだったの?
だから、「イングリッシュ・ペイシェント」で、原作者オンダーチェの詩
情あふれる文体を映像化し、時系列の複雑さもなんのそので映画
化に成功したというわけね。

そのミンゲラが制作総指揮をとり、アカデミー各賞にノミネートされ
ていた「フィクサー」からは、ティルダ・スウィントンが助演女優賞。 
久しぶりに映画館で見たいなと「フィクサー」の日程を調べてみると、
あら公開はまだこれからでした。

ティルダ・スウィントン、いつのまにハリウッドに。
といっても、彼女の出演作は「カラヴァッジオ」「エドワード2」から
「オルランド」までの初期の作品しか見ていない。
修道女のベールなんかをかぶらせたら似合いそうな、楚々として
脂ぽっさがなく、でも表情は意思的で、好きな英国役者の一人。

「オルランド」では、カメラに向かって投げかける目線が、スクリーン
をこえ、時をこえ、原作者のヴァージニア・ウルフから何やらか問い
かけられているようで、ハッとしてどぎまぎして思わずこちらは目を
そらしそうになりました。

主演男優賞のダニエル・デイ=ルイスは、どうしていたのか?
この方、ぱったりと音沙汰がなくなりますよね?
パートナーを見て、今も意外にもアーサー・ミラーの娘と続いてい
たのかと微笑ましく感じてしまいましたよ。

レイフ・ファインズったら。
ハムレットとガートルードの行く先は、誰もが予想していたとおり。
そりゃぁ、アニスはとびっきり美しいけれど20歳ちかく年上。
別離にあたって、歳の差はなんら問題はなかったとアニスは言って
ましたな。