2007年06月

鳩の翼

いつだったかの映画仲間のオフ会で、最近ライナス・ローチはどう
しているのかと話題にのぼったりしたのを思い出し、久しぶりに「鳩
の翼」を見てみました。
ヘンリー・ジェームズの原作は未読ながら、イアン・ソフトリー監督で
映画化されたこの作品は好きな映画のひとつ。
人の意識の深層を巧みに描いた心理劇。

ヴェネツィアの運河、白百合におおわれた棺がゴンドラに乗せられ
て運ばれてくる。悲痛な面持ちで棺を迎えた主人公マートン(ライナ
ス)のモノローグ。

...I wish I had wings of the dove so I could fly away....

もし私に鳩の翼があったなら、飛び去って行けるのに。

米国人女性の死は、残された主人公二人が身をおく英国階級社会
の因習からも、己の心を縛る邪悪な思いからも、解き放たれること
ができると教えてくれたのだろうか。
もし私に鳩の翼があったなら、飛び去る先には安らぎがあるのだろ
うか。

この言葉「もし私に鳩の翼があったなら....」が、旧約聖書の詩編か
らのものであると今更ながら知ったとは、なんとも愚かなことでした。


ひたひたと

クリスマス・イブにむかって私のスケジュールがちゃくちゃくと決まっ
ていく。それにつれてひたひたとサヨナラの日が迫ってくる。
ずっとときめいてきたこの胸が、今は張り裂けそうになり潰れそう。

こうなるとわかっていたから、震災前のもっと遠いあの日以来
あの劇場には近づきたくなかったんだよなぁ。
横浜から「寂しいんじゃないかと思って。。」と電話がきたぞ。
横浜のようにご贔屓は専科というのはどんな気分のものなのだろう?
燃焼とか決着とかとは無縁でいるのだろうか?
「Kean」観に来ない?と言ってくれても、観たくない!とつれない返事
をしてしまう。

うん!さびしい!!庭の草なんか膝まで伸びて収集がつかなくなっ
ているけどむしる気力もない。
その昔、父が死んだあと無気力になった母は、洗足池の家の庭が
草ぼうぼうになったのをみて、トラック何台分かの土を買って庭に撒
くなんてことをした。
草は埋まったけれど、撒いた土の中には新たな草の種が混じってい
たらしく、しばらくしたら見たこともないような草が生えてきて、また土!
土!と騒ぐいたちごっこをしていたなぁ。


青の都 サマルカンド

今日届いた絵葉書。
どこまでも深い青、地球が吐き出す塵にまみれていない澄みきった
空を、仰ぐように威風堂々とそびえるドーム。
ドームを飾る、イスラム建築独特のもざいくタイルのこの青は?
もしかしたらと文面をみると、やっぱり建物はサマルカンドのグーリ・
アミール廟でした。

 今サマルカンドに来ています。

差出人はヤマちゃん。
そういえば、シルクロードの旅に行ってくるからと訊いたおぼえが。

だいたいヤマちゃんという人は、旅に出ているかどこかの劇場で観劇
しているかで、自宅に電話をしてみると本人はほとんど不在。
いつだったか電話にご主人が出られて
 「今、ちょっと出ております」
たまたま近くのコンビニにでも行っているかのような素振りだったこと
がありましたが、あの時は
 「チチカカ湖に行っていた」 というから、うへぇ~となるのです。
え?それって何処?
アンデス山脈のあたりだという。
ヤマちゃんにとっては、南米もその辺感覚。

それでも何年か前に、豆満江の中国側の川辺で、対岸の北朝鮮の
人に手を振った時には、さすが近くて遠い国を実感されたのだとか。

ヤマちゃんのシルクロードの旅のコースは、逢ったときに訊くことに
して、そうそうソロプチミストのチャリティーのゲストでターコさんが
大阪に来られるそうですよ?


武田百合子の「犬が星見た」は、冷戦時代の旧ソ連のタシケント、
サマルカンド、ブハラ、トビリシ、ヤルタ、モスクワ、北欧をまわる旅
行記でした。
旅の仲間には銭高組の当時の会長もいらして、80歳をこえる銭高
老人を見つめる百合子の筆は絶品!たちまち銭高老人のファンとなり
銭高組の建築現場の前を通りがかった時には、現場で作業をしている
人たちに話しかけたい衝動に駆られたりしたものです。
他の誰が書いた旅行記も、味気なく物足りなく感じさせてしまう百合子
の天真爛漫で独特の感性に惹かれて、読み終わってはまた旅のはじ
めに戻ってを繰り返して、何度紙面の旅を楽しんだことか。

ヤマちゃんからの絵葉書で、百合子をまた読んでみようとの思いが
ふつふつと湧いてきたのでした。

6/1のブログにDSの曲目などを書いてみたはいいけれど、抜け
ていました。。。
よりによって、オサさんが歌われたなかでも大好きだった曲が。

 ♪Still loving you

スコーピオンズからの選曲はオサさんご自身?それとも酒井先生?
退団を知った今聴くと、さらに切なさがつのってきます。

 時が 悲しみを 消してゆく。。。♪

と、オサさんは歌っていました。
そう。。。サヨナラを知った今の悲しさは時にゆだねよう。

DVDが発売されるまでは、スコーピオンズで聴いてみてください。

   →☆  リンク先はYou Tubeですので少しの間だけリンク可能にしておきます。 



9/15 追記:発売されたDVDを聴いてびっくり、とんでもない記憶違いを
    しておりました。
    オサさん、時が 悲しみを 消してゆく......ことはない と歌っ
    ていたのです汗

いつもあやふやな記憶で書き散らかして、ほんとうに申し訳ありません。


ついに

今年のクリスマス・イブが、別れの日になるだろうとの覚悟はできてい
たはずなのに。
やはり退団の文字に動揺してしまう。

パレスホテルのディナーショー最終回、オサさんはきっと涙で終わらせ
たくなかったのでしょうね。
絵莉千晶ちゃんやじゅりあちゃんがダダ泣きしていても、オサさんはな
んとか保っていました。
保ってはいたけれど今にも崩れてしまいそうで、大阪での流暢なMCと
はうってかわって、同じ言葉を繰り返す様子に平静さを失っているのが
見てとれました。
オサさんの心中は。。。と思うと万感の思いがこみあげてきて、思わずし
ゃくりあげそうになりながらも、この笑顔のオサさんを、一瞬一瞬を海馬
に焼き付けようと一心に見つめていました。

あ!ピアソラの曲が! Yo soy Maria を聴きながら、ブエノスアイレ
スの街を彷徨うオサさんの姿を、つかず離れずしながら物陰から見守
っている私がいて、なんて夢を描いては一人で酔ってすみません。
Yo soy Maria~♪オサさんのスペイン語の響き、とっても素敵でした。

今はそれもずっと遠い日のことだったような。。。

すべてを有難うにかえて。

春野寿美礼ディナーショー

オサさんディナーショー、大阪最終回。
初日と翌日のランチを見てきた知人から、はぁ~選曲が微妙だわ~
でもオサさんはめちゃくちゃビューティフルだったなどを訊かされてい
たので、すでに私も見た気となってさらなる新しい発見をと勇んで会場
となっているホテル阪急インターナショナルへ。
ロビーでハッチ組長とすれちがい、舞台で客席からの一方的な知り合
いというだけなのに、思わずお辞儀をしてしまう。だって怖いんだもん。

オサさん、前半のミュージカル仕立では、ニューヨークに住む若者スミ
レ君。自らパンジー君と呼んで~で新キャラ誕生♪
ミュージカルに出ることを夢見て、オーディションを受けては落ちてを
繰り返しているのだそうです。

スニーカーにジーンズそれにいつものお稽古場のオサさんみたいにシ
ャツをはおったスタイルで登場、髪型は前髪をおろして全体的に短めで、
オサコンのオサダ君より若々しくていい感じ。
さっそくギターを奏でつつ歌うパンジー君。
オサコンではクラリネットにドラム、今回はギターと、創造していく者
の使命でもあるかのごとく、なにかに挑戦しつづけるオサさん、素敵!

このパンジー君が恋する小説家志望の女性がじゅりあちゃん。
二入の恋の行方は。。の他愛もないお話ですが、これをディナーショー
の前半部分だけで、曲が変わるたびにお衣装も着替えて見せてくれる
のですから、これはこれで充分楽しめました。
明智ばり?タキシード・ジャズのアンタッチャブルばり?のスーツ姿を
またまた見ることができたのも嬉しかったかな。
お話の終わりはそのスーツにトレンチをはおって、ギターケースを手に
自分探しの旅へと出て行くパンジー君でした。

後半は歌い続けてのオサさんで、客席まわりでは至近距離30cmに
遭遇!! あの芸術的メイクを凝視させていただきました。

二回の客席まわりのうちの一回は「スタンド・バイ・ミー」の歌で。
暑い夏、線路のうえをどこまでも歩き続ける少年の姿にオサさんが重
なって、古きよき時代のアメリカの香りがただよってくる曲調と、ノリノリ
で歌うオサさんに陶酔。
すぐ近くのテーブルには、休演されていたひーちゃんがいらして、足の
具合は良くなられたのねと安心しました。

今回のDS演出の酒井先生の頭の中には、シャンソンの名曲が数限り
なく詰まっているのだろうけど、オサさんってシャンソンを囁くようにつぶ
やくように歌うことができるのだろうかと常々思っていましたが、「愛しか
ない時」をエンター・ザ・レビューで歌い上げたときとはまったく違って、
もうそれはそれはとろけるようなささやき声で歌いだした瞬間に、そんな
疑問は吹っ飛びましたね。
囁けるじゃん!つぶやけるじゃん!
ならば名曲「ラ・ボエーム」とか「イザベル」とかも聴かせてよ。
過ぎた日の灼熱の恋の思い出を、苦悩したあの時を、未だ忘れられな
い狂おし想いを、聴かせてよ。。。

今回の選曲、宝塚の主題歌はなし。
「終わりない旅」「愛しかない時」はオサさんファンにとっては忘れる
ことができない歌ですが、それ以外でもどかで耳にしたことのある歌
が揃っていたので、それをオサさんで聴けたのがとっても新鮮でした。

これがきっと宝塚での最後のDS。名残りはつきなくて、オサさんが
ステージソデにはけてしまっても、何回も何回も拍手で呼び出す客席。
そのたびに誠実にこたえてくれるオサさん。 終わりはイヤ、時を止める
ことができないならば、このオサさんの姿を永遠にとどめておきたいと、
またいつものように三島版黒蜥蜴の気持ちになってしまった私でした。

とうとう、にっこり笑顔。。いやあれはにったり粘着笑みだな。。の余韻
をのこして消えていかれたオサさん。

また。。パレス最終回でお逢いしましょう~

♪曲目♪

♪You're beautiful
♪Amazing
♪君の瞳に恋してる
♪Time after time
♪愛の花咲くとき
♪僕の愛
♪Stand by me
♪One song glory
♪Amazing(リプライズ)
♪Blue light Red light
♪Still loving you
♪終わりない旅
♪Part time lover
♪Yo soy Maria
♪Musica

アンコール
♪愛しかない時

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