映画/DVD/CD

ドロン

日ごろ昼間はまったくTV(いまだアナログ)を見ない。
家人が休みの日は、朝っぱらからつけっぱなしにザッピングの嵐なの
で、その反動からか。
友人から『愛と青春の旅だち』の新人公演は、今夜のニュースだけだ
よ(著作権ものはなにかと煩わしいのね)とのメールが入ったので慌て
て録画予約をするためにTVをつけてみたところ、画面にアラン・ドロン
が。見た記憶のない映画の場面だ。
TVのまん前で突っ立つたまま見ていると、今から刑場に連れて行か
れるところらしい。
見送るジャン・ギャバンにドロンは最後の言葉をささやいた。
『死にたくない』と。
なんと処刑はギロチンだった。
ひぇーーー! フランス革命あたりの背景ではない。現代物だ。

フランスで死刑が廃止になったのは、大統領がミッテランの時代だった
と記憶している。80年代だ。
この時まで死刑執行はギロチンで行われていたとは、革命時の遺物だ
とばかり思っていた。

鋭い刃が不気味な金属音をたてて落ちてきたところでクレジット。
『悲しみの天使』で神父だったミシェル・ブーケの名があった。
こりゃぁはじめから見なくては。
タイトルは『暗黒街のふたり』という。
いつものネットレンタルを探したけれど置いてなかった。
たぷろう家にはあるかな? ドロンだよドロン。
マイナー俳優フェチのたぷろうさんが蒐集しているはずないよね。

若い頃はチンピラ感が拭えないドロンだったけれど、『パリの灯は遠く』
で不条理な悲劇に生きる男を演じられるまでになっていて見直した。
『暗黒街のふたり』もその手の作品のようだ。
『パリの灯は遠く』に出てくる謎めいた女が、これは。。。とうこちゃん?
。。。安蘭けいが60歳ぐらいになったらこうならない? そんなジャンヌ・
モローでした。
その昔、ジャンヌ・モローと、恋人だったピエール・カルダンと、とある企業
のオーナーと、母と、あと2人ぐらいいたか。。。お茶する席に学校を休
んで私も同席したなんてことがあったのだわ。

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 ↑『パリの灯は遠く』


拍手を有難うございました

  

わたしを離さないで (東京国際映画祭)

東京国際映画祭サイトで遊んできた。
ぼんやりとコンペティション部門の出品作を見ていたところ、パタリ
とスクロールしている手が止まった! お目目キラリっ!!

なにぃ!! 『わたしを離さないで』ですと!!
カズオ・イシグロのあの小説が映画化されたのか!!

知らなかった!!
映画の情報源であるたぷろうさんが、このところとんと映画離れして
いるせいで、これぞの情報が入ってこないんですものと人のせい
そういえばついこの間IMDbをうろついていたばかりなのに。
原題『Never Let Me Go』だというのに。
日本語じゃないとピンとこないのよ!

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原作を読んだ時には、登場人物たちにかせられた運命の重みと残酷
さに胸がつぶれる思いだった。
日本での公開は2011年。 一押し一押し。。。と私が騒ぐまでもなく、
すでにアカデミー賞候補になっているらしい。

こちらで予告編が見られます ⇒☆

たぷろうさん、たぷろうさんがお嫌いなキーラ・ナイトレイご出演です。
売れっ子ですね。


拍手を有難うございます

 もにさま
  あの文体、もろ須賀敦子ですよね。著者がギンズブルグだという
  のをうっかり忘れてしまいそう。イタリア語が読めたら原書と読み
  比べてみたいのに、私にはできません。残念。
  東京會舘、ご参加されたのですね。もにさまが感じられたことを伺
  って、私もポジティブにとらえようと思いなおしました。
  仕事量ではなく成果、なんて考えると、成果を期待しすぎて見つめ
  ていく目がさらに厳しくなってしまいそうですが。。。いつまでもヒヤ
  ヒヤ感が伴う方。ただただ見守りましょうね。

 AZUママ
  ターコさんと同時代のお姉さま方、みなさん歌えるんですもの。
  そう、買い込んでいれば、デザインを思いついた時にすぐ取り掛か
  れますね。作り溜めしておくこともできるわ。
  びわこホール大好きです。ロビーから眺める比叡山に沈む夕日、
  琵琶湖に映し出される一刻ごとに変わっていく日没の風景、
  それが見たくて、行くときは夜の部よ。
  星組の初日をご覧になった友人からのメール『紅、爆上げ!』。
  買ってあるチケット数はこなすけど、買い足す気にはなれないとか。

生きる力ね~

久しぶりにオサさまのステージを観て聴いたおかげで、体内の活力が
ムクムクどくどくとみなぎってきたかのようであります。
なんといってもオサさまは、私の生きる力なのだわ~

ここ10年間というもの、捨てなければ整理をしなければと思いながらも
見て見ぬふりを決め込んできた納戸とウォークインクローゼットの片付
けに着手。気分がハイの今こそ片っぱしから捨てられそう。
それでも1週間はかかるだろう。
WICなんて立って奥まで進めない、ぶら下がっている洋服の下をハイ
ハイしながらさまよって着る物を探していた有様なのだから。
ぐちゃぐちゃ。

夜は久しぶりにIMDbサイトを開いてみると、いきなり子狸、いえヘレナ
・ボナム=カータの仏頂面が飛び込んできた。
まぁこの人の表情って、ほとんどが仏頂面でもあるのですけどね。
寄り添っている男性は?と、じっと目を凝らして見るとコリン・ファースで
はないですか。
『The King's Speech 』の中のいち場面でした。

レトロな雰囲気。それもそのはず時代は第二次世界大戦下のイギリス。
兄エドワード8世が、米国のシンプソン夫人と恋におち王冠を捨てたた
めに、いやいやながら王位についたジョージ6世(現エリザベス女王の
父君)を演じているのがコリン・ファース。
この国王が、セラピストのサポートのもと重度の言語障害を乗り越えて、
国民にむけてのスピーチをなすまでを描いている物語なのだとか。
先に行われたトロント国際映画祭にて最高賞を受賞。

ヘレナ・ボナム=カータはジョージ6世の妃。
嬉しいことにマイケル・ガンボンおじさまもご出演!ジョージ5世であり
ます
セラピストにはジェフリー・ラッシュ、チャーチル首相にティモシー・スポ
ール、他にガイ・ピアース、ジェニファー・イーリー、デレク・ジャコビと
名優揃い。

予告編が見られます。  ⇒ ☆

BBCで放送された『ロスト・プリンス』にしてもこの作品も、身体的疾患
を抱えている近年のロイヤルファミリーが描かれている。
英王室側からのクレームなどはなかったのだろうか?
我が国におきかえて、はたして何10年後かに東宮妃の闘病生活が映
画化されるなんていうことが有り得るのだろうか?メンタルな問題に関
してはどこの王室もタブーとしているのだろうけれど。

懐かしや『アナザー・カントリー』。
あの英国美青年ブームの火付け役にして生き残りのコリン。
驚異のなで肩だったけど美しかったルパート・エヴェレット。
コリンはひにくやコミュニストで美少年とはちと言い難かったかしら。

みんないいおっさんになっちゃって。『モーリス』のヒュー・グラントにして
も、もはや初老ですよ。
それにしてもコリンは堅実にキャリアを築いてきたのね。りんごほっぺ
のケイリー・エルウィスはどこ行った? ジュリアン・サンズは?

ああ、クリケットに興じた青春の日よ。。。なんてぶつくさ言っている場合
ではないのだわ たぷろうさん
レイフってば、大きなイヤリングぶらさげて、タフタのロングスカートはか
されてゲイ演ってましたぁ~



拍手を有難うございます

 AZUママ
  ついて来いよ~!はなかったけれど、目が語っていましたよ
  化粧前を見せていただいて、あれから私も手縫いでポットカバー
  なるものを作ってみました。この私がすばやい行動力でしょ!
  オサさんにパワーをいただいたのよね。

 もにさま
  お父様を。。。それはお辛いですね。
  後悔はもにさまだけではないと思います。あの時もっと、どうして
  もっと、の思いから逃れることができない者がここにもおりますよ。
  これは35年どころか生涯続いていくのだろうなと。
  そんな後悔をしているのに、今介護している母に優しくできなかっ
  たりで、ああダメだなぁと自己嫌悪です。
  ほんとにオサさんの歌声には泣かされますね。まして今のもにさま
  にとっては特にね。
  オサさんのこれから、なんとなく感触がつかめましたか?悲観しな
  いでおこう
  「あのロバが」買われたのですね~私も浮気で「葬送」許して、ですわ。

深夜、待ちます

サッカーは興味が失せたと書きながら、いざW杯が始まってみると
結構見ちゃうもんです。


只今は、TV画面のスロバキア vs イタリア戦を横目で見ながら、PC
画面でサッカーとはなんの繋がりもないバルテュスのドキュメンタリー
VHSをどうしたら手に入れられるか、あれこれ検索しまくっている私。
1996年、BBCによって放送された番組をビデオ化したもので原題は
『Balthus the Painter』。
思いついた時に買っておけばよかった。廃盤になってしまったの~

そんな時には覗いてみるものですねぇ。某所。
おやおや、UPされているではありませんか。
いくつかに分割されている中で、勝新太郎がバルテュスの住むスイスの
グラン・シャレを訪れた場面などをこちらに。

生前のお二人。



こんなふうに時間を過ごしながら、さてと今夜は寝ないぞ。
日本 vs デンマーク戦。27時半キックオフ。


拍手をありがとうございました

フランス映画が好きなようですとオサさまが

おっ オサさま。
フランス映画がお好きだとお気づきになられた。。。と。
ご自分で歌われた映画の主題歌「男と女」あたりの影響でしょうか?
感性一緒で嬉しいわ~(すみません)。。。と。

『夏時間の庭』 私も見ましたよ。
とてつもない美術品を蒐集してしまうと、次世代への相続で問題が生じ
るのは、私もちょこっと経験したことであって興味深く見ました。
蒐集品を処分しろと命じるこの映画の母親はクールだ。
相続する者に、売るな、分散させるな、海外に流出させてはならぬなん
てことを遺言されたひには、荷が重くてやりきれん。
私なんて、お金に困ったら売っちゃいます。

手入れの行き届いていない家や庭(自然に任せているのね)が私好み
でもあったし、子供の頃に住んでいた善福寺池の周辺への郷愁など。。。
あのような家をよく見かけたもの。
フランス映画には、そんな郷愁をさそうような風景とふいに出くわす驚き
や楽しさがあるので見てしまう。出会いたいから見てしまう。
キェシロフスキ監督の『トリコロール/赤の愛』の判事の住んでいた家は、
子供の頃に歩きながら見た風景そのもののようだった。

つい最近では、パトリス・シェローが監督した『ガブリエル』を見たけれど。
プルーストの『失われた時を求めて』で描かれた時代と同じ頃の話か?
ブルジョワ階級の夫婦の物語。
シェローといえばパスカル・グレゴリー。彼が夫で妻はイザベル・ユペール。
ある日、男と駆け落ちをするという妻の置手紙を見つけた夫が動揺して
いるところへ、平然と戻ってきた妻。その後の夫婦の関係は?といった
ストーリーなのだが、なんだか知人の油壺夫人をみているようだった。
(このブログ以前の、過去の日記のどこかに油壺夫人の駆け落ち顛末を
書いていたと思う。)
それよりもなによりも、シェローの拘りなのか、夫婦の身の回りの世話や
部屋の見回りをする召使いたちが、揃いも揃って美しくてとっても若い女
性ばかりなり。
夫婦間の愛や情が希薄になると、関心は家の中の空気を動かす他の者
に向かうのか?かなりの美形と若さを条件に採用しているに違いない。
その召使いたちがつけている、ピシッとアイロンのきいたエプロンの胸元
のレースのアップにも拘ってます。
ところが、水まわりを担当する召使いたちは、ビヤ樽体形に年増女。
シェローってば感じ悪っ。


拍手を有難うございます

 名無しさま
  ソファーのスプリングは大丈夫でしたか?
  飛び跳ねたはずみに天上を破って、高く空へと舞い上がりたい嬉し
  さですよね。 待って待って待つことに慣れたとはいえ、私はファニー・
  ガール千秋楽翌日のトークイベント以来のオサさんなので、この空白
  はほんと~うに長かったです。ドカンとサントリーホール ああいい響き

 AZUママ
  そうですよ。体調調整頑張らなきゃですよね。要介護母親の。
  当日の朝になって行けないなんてことになったら、狂っちゃいます。
  梅芸1回だけだもの。その日のために神に祈りを捧げてしまうわ
  同窓会はサド侯爵夫人のルネの心境かな。毎日逢っていれば年を
  とったのがわからないけど、間をあけるとね。

 Sさま
  9月。。。9月。。。と思うだけで、盆地の夏のじっとり暑さも乗り切れ
  そうです。祐飛君のにが~い笑顔とは? いや~ん、思い浮かばない
  です~次作ではしっかりと観てまいります。けど『誰がために鐘は鳴
  る』だなんて。ツレちゃんの手のひらの上で転がされていた頃のモック
  は健気で可愛かった。。。ですねぇ

 はなさま
  まぁ!はなさまはお鍋を。
  焦げたお鍋はオサさんへの愛の印として、記念にとっておきましょうね。
  それだけ嬉しいお知らせだったのですよね。
  あんまり長く待たせるなよ~なんて、ちょっとだけ拗ねてみたりして。
  気持ちに甘えが生じてます 

延滞

Yahoo!レンタルより下記のようなメールを頂戴しました。

今回ご返却いただいたディスクは、返却期日を過ぎておりますので、
以下の通り延滞料金をご請求させていただきます。


・グレン・グールド エクスタシ 【157円×10日→1570円】
 これにレンタル料 380円。。。
 380円+1570円で。。。1950円也  

楽天レンタルでは延滞料金など発生しないもん。
うっかりしちゃいました。

年明けに突然消えてしまったHDDに録画した50数時間分の番組。
その中に『名曲探偵アマデウス』のバッハ「ゴールトベルク変奏曲」の
放送回が入っていたはず。

ゴールトベルク変奏曲といえばやっぱりグレン・グールドでしょ。
まだ私が知らない映像の彼を見ることが出来るかもしれない。
と思って録画をしておいたはず。

なのに消えた。
諦めがつかなくてネット検索しているなかで見つけたDVDが『グレン・
グールド エクスタシ』、おっ、こんなの出てるのね~ で借りたわけです。

グレン・グールドの世に知られている変人ぶりに奇妙な演奏姿。
ある時期を境にコンサート活動を一切行わなかったために、映像で残さ
れたものは、いつかどこかで見たことのある、すでに見知ったものばかり
だった。
同じフランス制作でも、以前TVで見た『トスカニーニとの会話』は、ふんだ
んに映像が使われていて興味深かったのに残念。
それに返却を忘れ延滞料金をとられて、あらあらあらあら


拍手を有難うございます

 AZUママ
  ジャスミンはもう盛りを過ぎましたね。花の命は短くて。。。ですね。
  要介護の方が、AZUママの自由になる時間が増えるのでは?
  麻実ターコさんは、キャリーをガラガラひきずりながら、まだまだ
  『冬のライオン』ですよ。大丈夫とおっしゃってご自分の手でしっかり
  ガラガラ~だそうです。
  十市君のブログで、お通しの画像を見て癒されて下さいませ~

イヤな女と男

リリースされた頃に予約しておいたのが、今頃になってやっと順番が
まわってきた二作>楽天レンタル。
『ダウト~あるカトリック学校で~』 『ある公爵夫人の生涯』。

HDDが壊れたままなのに、DVDプレイヤーを修理に出せないでいる
のは、こうしてDVDを見たいがため。
PCはDVDを見るソフトが何故か立ち上がらなくなって、いったいどう
しちゃたのよぉ?

『ダウト~あるカトリック学校で~』

2005年のトニー賞プレイ部門で作品賞、最優秀演出賞、最優秀主演
女優賞・助演女優を受賞した作品を映画化したもので、監督と脚本は
原作の『ダウト 疑いをめぐる寓話』で、同年ピュリツァー賞(戯曲部門)
も獲得したジョン・パトリック・シャンリィ。

メリル・ストリープ嫌いのあの中野翠が、どこだったかに書いていた。
メリルはイヤな女に限る。イヤな女を演るとすごくイイのよ。好きなのよ。

確たる証拠もなく、疑惑だけで神父を追いつめていく修道女で校長の
メリル・ストリープ。
そのイヤな女を眼の動きで演じきってしまうメリルに圧倒されっぱなし。
追いつめられる神父のフィリップ・シーモア・ホフマン(最近好みに変化
がおきて、この役者大好き)も負けてはいません。
神に仕える者同志のバトルは息をのむほどに壮絶。

二人の成り行きを見つめる、修道女の若い教師のピュアな精神。
差別された時代を生きている黒人の生徒の母親。
それぞれの見せ場から、BWの舞台はこれら4人だけの室内劇だった
というのがうかがえる。

時代背景はケネディ大統領が暗殺された翌年だ。
公民権運動、第2バチカン公会議と、アメリカ社会がそしてカトリックの
精神世界が大きな変化を遂げていく歩み始めの時代であるところが要
なのだろうが、それらを考えなくても役者の技量で見ごたえたっぷりの
作品だった。

興味深かったのは、特典に収められていた愛徳修道女会のシスター
たちへのインタビューだ。
今は修道会によっては、ベールに修道服ではなく、シスターといえども
普通の服装なので一見して修道女かどうかの判断がつかない。
インタビューにこたえる4人のシスターたちも、紺やパープルのJKの下
はカラフルな色合いの装いだった。
余談ながら、母の学生時代の写真を見ると、写っているシスターの顔
は額も頬もほとんど隠れるぐらいベールで覆われ、これで動けるのかと
いうほどのそれはそれは重装備な修道服なのだ。
私や小豆が入学した時代は、かなり簡素化されていたが、それでも入
学試験の面接で、テーブルの向かいに居並ぶ黒づくめの修道服が不
気味で私は泣いた。

インタビューでシスターの一人がおっしゃる。
第2バチカン公会議は、服装だけではなくそれまでの修道会での生活
をがらりと変えた。
最初はゆっくりだったけれど、突然急激に変わりだした。
戸惑い「待って」「何のためにそうするの」と思うこともあったが、少しず
つ変化を受け入れてきた。もう元へは戻りたくない。

そうなのか。。。
教会からも修道院からも神が消えていく。曽野綾子の「不在の部屋」を
読んだときには結構衝撃を受けたぞ。
発売当時、曽野さんの出身校である聖心がモデルかと言われたが、
そうでもありそな、なさそな。
曽野さんは、世俗にまみれない精神の世界に生きる修道女たちのあり
かたを問いたかったのであろう。

映画の中でもチェンジという言葉がとびかう。
時代が大きく変わるとき、新しい空気をいちはやく取り入れられる者と
それを苦々しく思う者。そこにはぶつかり合う精神が生じる。
神に仕える者を描いているだけに、そのような時に神の存在は?と気
になるところだ。
終盤、修道女にも神父にもいい台詞が用意されていて、DVDを買って
もいいかな~と思えたのでした。

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イタリアの上流階級の寡婦の服装で、映画のモデルとなった
愛徳修道女会はこれを修道服にしたんですって。
ベールではなく帽子が可愛い。


 『ある公爵夫人の生涯』
イヤな男を演じるレイフ・ファインズもいい。

どこへ行くの

須賀敦子を読んでいると、時折、ドキリとするような文章にであう。

ふりかえると、霧の流れるむこうに石造りの小屋がぽつんと残されて
いる。自分が死んだとき、こんな景色のなかにひとり立っているかも
しれない。ふと、そんな気がした。
そこで待っていると、だれかが迎えに来てくれる。
                 「霧のむこうに住みたい」より。


友人からのメールで知ったなーちゃんの訃報。
麻実ターコさんと同じ時代の星組花組でのなーちゃん。
ダンスもだけど歌声も忘れられない。
死んだらどこへ行くの?うちのサーシャはどこへ行ったの?


前回のDVDの続き。「悲しみが乾くまで」。

ベニチオ・デル・トロ。トロちゃんを見るためだけに借りてみたのだが、
夫を亡くした妻の心情が繊細に描かれていた。
トロちゃんは相変わらずこぃくって!こぃくって!
鬱陶しいほどの濃いぃ~さで。
そのうえ薬物中毒ときては風貌からしてババッチイ。
画面に水をぶっかけて、その濃さ汚さを洗い流してやりたかったほどよ。
いやぁ~あの濃いさを肴に酒をのむ楽しみを奪うな!!

でも、過去は有能な弁護士、現在はヘロイン中毒のこの男、心根が
湯たんぽみたいに温かくてとっても優しいのだ。
そんな彼が、死んだ夫の親友だったら。。。
共に大切なものを失った男と女。よくありがちなテーマ喪失と再生なだ
けに、ストーリー展開もありがちなものだったが、女性監督の生きる力
って素晴らしいというメッセージは伝わってきた。
片目あり両目ありの目だけのクローズアップで、心情を捉える手法も
効いていた。

トロちゃん(役名をとんと思い出せないの)が参加している、薬物中毒者
が自己の体験や日々の出来事などを語り合う集まりでの祈りが、ライン
ホールド・ニーバーの祈りだった。

神よ、変えることのできないものを受け入れる心の静けさ、
変えることのできるものを変える勇気、
そして両者の違いを見分ける叡智を私たちにお与えください。

ルー・サロメ

まだ一ヶ月が残っているけれど今年を振り返ると、映画館に一度も
行かなかった。年内に行く予定もない。
もっぱらネットのレンタルDVDばかり。
新作の順番がなかなかまわって来ないのが難ではあるが、レンタル
店に出かけて行く手間がはぶけるだけでも楽でいいのだ。

借りて、見て、忘れて、いつものごとくその繰り返し。
それでも印象に残っている作品はといえば「ルー・サロメ 善悪の
彼岸」「悲しみが乾くまで」「サガン/悲しみよこんにちは」「列車に乗っ
た男」あたりだろうか。

来年、麻実ターコさんの舞台だからと見てみた「冬のライオン」も、
ピーター・オトゥール、キャサリン・ヘプバーン版、パトリック・スチュア
ート、グレン・クローズ版、どちらもよかった。
ヘンリー2世とエレノア、名優が演じてこそだわね。


「ルー・サロメ 善悪の彼岸」。
1977年度の作品。監督は「愛の嵐」のリリアーナ・カヴァーニ。
最近はルー・サロメをザロメと表記するらしいが、いまさらそんな。
私はサロメでいく。
その美貌その思想で、さまざまな男性を虜にしてきたルー・サロメ。
 いいわ踊るわ。愛するヨナカーンの首を切り落としてくれるなら。。。
ヘロデ王の義理の娘サロメのように、ルー・サロメも愛する男を破滅
へと導いていったのか?

この作品は、タイトルにニーチェの著書「善悪の彼岸」とあるように、
ルー・サロメと、かの有名な哲学者ニーチェやその弟子パウル・レー
との出逢いから別離、そして男二人が迎える悲惨な最期までを描い
ている。

ニーチェとパウル・レーから同時に愛され、それぞれから求婚される
と、「結婚はいや、二人での生活なんて牢獄のようなもの。3人で一緒
に暮らしましょ」。19世紀末の女性の選択がこれよ!!

3人での共同生活が始まり、はぁ~?ルーが望むのは三位一体?
崇高な魂の自由?とかなんとか言ったって、そんな生活むちゃです。
男二人は嫉妬に苦しみ、解放されることのない己が魂に絶望し苛立つ。

そのうえ、ニーチェにはガチガチのキリスト教徒の妹がいて、ロシア系
ユダヤ人であるルー・サロメを受け入れられるはずがない。
家系の恥とばかりになにかにつけて横槍を入れてくるのだから、共同
生活の崩壊は目に見えている。

3人が別れた後、ニーチェは「ツァラトゥストラはかく語りき」の1部を一
気に書き上げたのだとか。ルー・サロメとの別れなくして「ツァラトゥスト
ラは。。。」は誕生しなかったのか?このあたりのことは、以前NHKの
ETV特集が詳しく語っていたような記憶があるが、忘れてしまった。

やがて狂人となったニーチェがみる幻覚、ニーチェの死を知りパウル・
レー自身も死に向かって漂うなかでの妄想、いずれも倒錯的な官能の
世界だ。

こんな写真を撮ったりして、はしゃいでいた時は今いずこ。

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荷車に乗ったルー・サロメが、ニーチェとパウル・レーに鞭をふって
いるという。。。この3人を語る時に、はずせない写真。


ルー・サロメにはドミニク・サンダ。
この映画が製作された時代、ルー・サロメを演じるには彼女が相応し
かったのかもしれないが、ルーに面立ちから体形まで似ているし、でも
「暗殺の森」のアンナを演じた時ほどの存在感はない。
パウル・レーを演じた俳優は、どこかで見た顔だと思ったらケン・ラッセ
ルの「マーラー」でマーラーだった俳優だ。


このような本があります。
ニーチェ・レー・ルー/彼等の出会いのドキュメント 5000円也

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お値段がぁぁ~~
気が向いたら図書館ででも探しましょ。



はぁ~それにしても疲れる映画だった。

私の旅路

家の中では、音楽だけに集中して耳をかたむけることができなくなっ
たのは歳のせい?
だとばかり思っていたら、あらまあ~オサさんもにっこり(久しぶりに更新
された春野寿美礼さまブログより )

CDをかけながら、
テーブルにドサッと置かれた郵便物を開封してみたり、
その辺のほこりをダスキンではらってみたり、
普段は見ないふりを決めこんでいた窓ガラスの汚れをみがいてみた
り、引き出しの整理をしてみたり、ちっとも音楽だけに集中できてない
私。
ベッドでゴロリンとなりながら、一日中音楽だけを聴くことができてい
た若い頃に戻ってみたい。


それだけではなく、わさわさと落ち着きなくあらぬ方向へと飛んでいく
思考。これもどうにかならないものかしら。

リガからの絵はがきに触発されて「オデッサ・ファイル」のDVDを借り
てきた。
リガで知っていることと言えば、ユダヤ人強制収容所があったというこ
とぐらいなんだもん。もう一度あの映画を見てみようと思った。
戦後、ドイツの記者が、リガにあった強制収容所の所長を追い詰め
ていく物語。当然ながら、建国されたイスラエルの諜報機関モサドも、
ナチス戦犯を追っている。
アンジェリーナ・ジョリーの父親のジョン・ヴォイトが記者役だった。
唇そっくり!父娘。

↓↓
モサド。。。ひと昔前に「憂国のスパイ」というゴードン・トマスの本を
読んで震えたのを思い出した。
世界を震撼させた事件には、モサドが絡んでいる。
えっ!ダイアナ妃事故死も?
クリントン元大統領のセックススキャンダルも?ブルブル~

↓↓
そうだ、モサドが報復していく映画があった。
「ミュンヘン」だ。このDVDも借りて来た。
ミュンヘンオリンピック事件 を題材にスピルバーグが監督した作品。
彼はその名がしめすとおりユダヤ系。
同監督の「シンドラーのリスト」は優れた映画だと思うけれど、これ
でもかこれでもかとシンドラーに述懐させるくだりは、ちょっとくど過
ぎないかと興ざめだった。

↓↓
お~ミュンヘンオリンピックの年のイスラエルの首相は、ゴルダ・メイ
アだったのね。
メイアの経歴には、ウクライナの貧しい村からアメリカへ移民したとあ
る。「屋根の上のヴァイオリン弾き」のユダヤ一家と同じだ。
後にイスラエルの首相に就任したメイアはその時8才。
きっと可愛い少女だっただろう。

↓↓
イスラエルの民が、国歌であるハティクヴァ(希望)を歌う時の思いは、
年代によってさまざまだろうが、我々日本人には計り知れないものが
あると思う。

↓↓
ユダヤ系のバーブラ・ストライサンドだったら、イスラエルの国歌を歌
っているわね。やっぱりね。
4階席までうめつくした観客が手にする灯りがキレイ。

       ⇒☆

まずはステージ上のバーブラと、スクリーンに映し出されたメイア首相
とのトークから始まり、3:21あたりから「イスラエル国歌ハティクヴァ
(希望)」であります。お聴きください~~

↓↓
なんで、今、イスラエルの国歌なんぞを聴かされなきゃならないわけ。。。
azuママのぼやきが聞こえてきそう汗


はい、リガからの長い長い私の旅路、やっと辿り着いた先がazuママ
でありました。

流れる川は


2aa77939.jpg

サンクトペテルブルク、バルト三国を旅しているヤマちゃんから、
絵はがきが届いた。
ラトビア共和国の首都リガの旧市街。
向こうを流れる川はダウガヴァ川ね。

子供の頃から川の名前が大好きで、小学生時代に世界中の首都
を書き込む宿題が出た時に、トンチンカンにもその国に流れる川の
名前を書いて提出したものよ。
たんに川の名前が持つ響きに関心が向かうだけのことだったので、
子供によくいる鉄道博士とか虫博士とかとは違って、川の長さだと
か深さだとか、周辺に及ぼす影響だとか、もろもろに関知せずのス
タンスでのお気楽さ。

なかでもパラグアイに流れるパラナ川をどうして知ったのか、パラナ、
なんてステキな響きなの、むしょうに惹かれるわ。恋しいわ。
小学校卒業の時に級友とかわしたサイン帳に、私ってばペンネーム
のつもりなのかパラナって記してるのよ~バカバカ。

大人になって、グレアム・グリーンの「名誉領事」を読みはじめたその
瞬間、忘れていた思いがよみがえり狂喜乱舞におちいった。
子供の頃、あれほど恋焦がれた川にーーー!! 川に再会!!
主人公のドクター・プラーが住むアパートがパラナ川に面していたのだ。

「名誉領事」が映画化された作品(邦題「愛と名誉のために」)も見て
みた。映画の評価も主人公リチャード・ギアの評価もペケだったらしい
が、よくてよ。
原作どおり、主人公が川のほとりに建つ古びたアパートに住んでいた
だけで満足。実際、撮影はどこの国でおこなわれたのか知らないが、
彼の部屋の窓から望める川、一応あれはパラナ川なのねと、その気に
なって感激しておいた。

ロシアのネヴァ川、
ブルガリアのマリッツア川、
旧ユーゴのサヴァ川
嗚呼、川の名前を念仏のように唱えているだけで幸せ。

クララ・シューマン

パスカル・グレゴリーの最近の仕事ぶりは?と、久しぶりにネットを
覗いてみたところ、おっ!近々公開の「クララ・シューマン」にダンナ役
でご出演。クララのダンナよ。ロベルト・シューマン。


   公式⇒☆

わざわざ映画館に行くこともないか。DVD待ちだ。

シューマン夫妻とブラームスとの、早い話が友情をこえた三角関係。
若かりし頃のブラームスはなかなかの美形だ。
危なっかしいぎりぎりのところで踏みとどまる恋って、苦しいだろうに。
そこは芸術家、3人3様の思いが作品に昇華されてより芸術性を深め
ていくということか。

クララには「善き人のためのソナタ」のマルティナ・ケデック。
この女優、いかにもドイツ的な骨太体形なのだが、演技は極めて繊細。
そもそもの活躍の場が舞台のようで、映画における日本での公開作品
が少なくて残念。

内戦後の少女たち

未だトンネルから抜け出せないでいるギブリ。
引きこもってDVD三昧の日々。
録画したオサさんの「Celebration」なんて50回は見たものね。
これからだなと感じるのは「洗練」。←生意気言いました。


何年おきかで見たくなるのが手持ちのこの2作。
 「ミツバチのささやき」
 「エル・スール」
ビクトル・エリセ監督。
十数年前になる? この監督を教えて下さったたぷろうさんには
感謝よ。

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「ミツバチのささやき」は、物語の中に散りばめられた謎にも魅了
されて、映画上演とセットで行われた蓮實重彦氏の講演まで聴き
に行ったりした。
さすが東大総長(当時)蓮實氏、講演の内容とこちらが知りたいこ
との接点はなく、謎はさらに深まったまま今にいたるのだけど。
たぷろうさんに言わせれば、謎は追求しない!のだそうだ。

「エル・スール」のエストレリャが、父親の部屋の机の引き出しから
父の秘密を感じ取る姿は、子供の頃の私とかさなる。
父の書斎に忍び込み、机のずしりと重たい引き出しをひとつひとつ
音をたてないよう慎重に引き出して、中を探ったりしたものだ。
あの頃の私は、何か探りたい目的でもあったのか?

エストレリャが見つけた父親の秘密。
それは、少女の頃の限られた世界から未知の世界へ踏み出す扉だ
った。

スペイン内戦で疲れ果て傷ついた心を抱えている大人たちをよそに、
見開いた目で新しい世界を求めていく少女たちのなんて豊かな感受性。
時代は悲惨でも、明日を見つめる若いまなざしがある。

両作ともに背景は内戦後のフランコ政権下。
台詞で語らずとも伝わってくるエリセの魂の大なることよ!! 
こんな静謐な映画が大好きなのだ。

夏時間の庭

たぷろうさんのブログを覗いてみたら、おやギブリへのメッセージが。

 シャルルのこんなのあるでよ、ギブリさん! 「夏時間の庭」


そうこれ見たいと思っている。
シャルルが、伊の文豪アルベルト・モラヴィアの「倦怠」の映画化で、
17歳のいらつく小娘に翻弄される大学教授を演じたばかりに、役柄
と実像を混同してへたれ男の烙印を押してきた。
シャルルの代表作だとは思っているが、私たちの間では、「おまえバ
カか」呼ばわり。
そのシャルル・ベルリングが、結構歳くって久しぶりに私たちのもとへ
帰ってくるのだ。
ビノシュは金髪にしてますな。

私好みの家、インテリア。
このところ沈静化している、アンティーク家具が欲しい病が再発しそう
な映画だ。

で、これはフランス映画祭の出品作だったのね。
フランス映画祭といえば、常連のはえさんのHPを訪ねてみたところ、
2004年を最後にどうやらお出かけなしのご様子。
あの頃は、パスカル・グレゴリーなんかが来ちゃってはじけたよのう。

沈黙

Yahoo!ニユースによると、ついに、スコセッシ監督が手がける
遠藤周作の「沈黙」の映画化が具体的になってきたもよう。
だいぶ前にこのブログでふれた記憶が。。。と遡って探してみると
これですよ、2006年時点での情報  ⇒☆

待たせられたなぁ。
ダニエル・デイ=ルイス、ベニチオ・デル・トロ、ガエル・ガルシア・
ベルナルに出演交渉中とのこと。
脚色はジェイ・コックス。ということはデイ=ルイスは決定とみて
よいですか?
それにトロちゃん、たぷろうさんお気に入りのガエル。
これが実現したら豪華キャストだ。


明日こそは眼科へ行こう。
ほぼ20年、コンタクトレンズの度数を変えていない。
一日使い捨てなので3ヶ月分購入して、なくなると視力検査をして
からまた購入という流れになるのを、その都度検査は逃げてきた。
まわりからバカじゃないのと言われてきたけれど、さすが最近は
コンタを入れても左目が見えていないのよ。

「マルグリット」の私の初日は11日、日帰り。
よく見える眼でしっかり観てくるぞ!!
スカステの番組「OG ナビ」のマルグリットを見て、それはもう昂揚
しちゃってますよ!
その前に安蘭けいサヨナラ公演を観なくては。77期もみんないなく
なってしまうのね。寂しい。

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